最近ブログの更新が1ヶ月に1度になってしまっています。
月末にライティングの仕事の締め切りがあり、それまではどうしても仕事のほうに集中してしまうからです。
2月は仕事も忙しかったのですが、子ども関連の用事や、またまた恒例の3人順番に体調不良もありました。
いろいろ書きたいことは多いのですが、やはり2月に最も気を揉んだことは「新型コロナウイルス」についてでした。
現在ブラジルで生活している私は、日本に住んでいる方と同じような緊張感を持っている訳ではないと思います。
しかしながら、今回の新型コロナウイルスの流行は、「いざとなったらいつでも帰ることができる」と考えていた私にとって、逃げ場がなくなったような感覚でした。
実は去年の11月頃に、「来年の春は一時帰国しよう」と、思ってフライトチケットも購入済みだった我が家。
目まぐるしく状況が変わるなかで、一時帰国をキャンセルすることにしました。
今回は海外在住者の視点で新型コロナウイルスについて、書いておこうと思います。
新型コロナウイルスについての情報源
ブラジルでは一般の新聞はポルトガル語で書かれているため、ポルトガル語初級の私にとってはかなり難しいものです。
テレビのニュースもブラジル国内向けのものは見ていなくて、基本はNHKワールドプレミアムが我が家の情報源になっています。
日本の民放のニュースはこちらで見られないので、NHKの報道に頼るしかありません。
全部のチャンネルが新型コロナウイルス関連のニュースということはないので、日本で生活している方よりは切迫感が薄かったのかもしれません。
が、すでに2月の初めから、私の周りでは「3月の一時帰国どうする?」という声が上がり始めていました。
日本のニュースでは「インフルエンザみたいなもの」とか、「そんなに恐れることはない」とか言われていた時期でしたが、似た者同士が集まっているためか、私も含めて日本でも状況が悪化するだろうと考えていた人が多かったように思います。
一時帰国をやめようと思った経緯
この春でブラジル生活を始めてちょうど1年。
一時帰国をするには、少し早いように感じましたが、日本に帰りたい理由がありました。
日本に帰りたかった理由
ここからは個人的な事情なのですが、私はこの春に一時帰国をしたいと強く思っていた動機がありました。
それは年明けに実家の父に病気が見つかったことです。
もし日本にいたらすぐにでも駆けつけたと思いますが、移動距離や子どもの学校のことを考えたら、そんなにすぐに会いに行くことはできませんでした。
3月なら学校が長期休みだし、孫たちの顔を見たら父も喜ぶだろうと思って、一時帰国に備えていました。
夏はオリンピックがあってフライトが取れないと思っていたので、ぜひ3月に帰りたいと思っていました。
日本もパンデミックになるのでは?と、思ったこと
今さら言っても後の祭りという感じですが、「これは危ないんじゃないの?」と、思ったことを忘れないために書いておきたいと思います。
中国で謎の病が流行り始めて、どんどん感染や死者が増えているのに、春節に中国からの旅行者を普通に受け入れてしまったこと。
私のなかではハテナマークいっぱいでした。
私が日本に住んでいた2016年~2019年は、まさにインバウンド隆盛を日本で実感する時期だったと思います。
住んでいた大阪のショッピングモールでもたくさんのアジア人観光客を見かけたし、うちの実家のある九州の田舎ですら父が「まだ待ちますかね?」とレストランで声をかけた先客の女性が、タイ人の方だったということがありました。
特に中国からの観光客は日本にとってはかなり良いお客さん。
春節の時期に入国を制限するなんて、なかなか考えられなかったのだろうとは思います。
が、武漢からの観光客などが日本で発症したというニュースを見て、悲観的な気持ちになりました。
一時帰国することで発生する問題点
2月に入った時点で、私は「これは一時帰国できないのでは?」と、感じ始めていましたが、夫はもっと楽観的でした。
当時は夫の会社では海外出張で日本を出入りする人もまだいたし、何よりも夫は会社に一時帰国の申請を出していたので、それを取りやめることに消極的でした。
そんな夫にイライラしつつも、私はこの時期に一時帰国することで発生する問題点をなるべく冷静に考えようと思いました。
フライトや空港で新型コロナウイルスに感染するリスク
まず最初に気になったのが、やはり子どもが新型コロナウイルスに感染したらどうなるのか?ということでした。
これは、現時点では子どもは重症化しないという情報がありますが、我が子は気管支炎や肺炎を経験しているため、あまり楽観視はできません。
一時帰国するなら必ず空港に立ち寄るし、フライト中は密閉空間で長時間過ごすことになります。
ウイルスに感染しやすい場所にわざわざ出向くことになるリスクがあります。
百歩譲って私たち家族は発症しなかったとしても、私たちを待っている両親はそれなりの高齢です。
特に父は闘病中の身。かわいい孫たちからウイルスをうつされてもしものことがあったら、いたたまれません。
ブラジルに戻ってこれなくなるリスク
現在生活の拠点はブラジルに置いているため、ブラジルに戻れなくなることも大きなリスクです。
今のところ、ブラジル政府は日本からの旅行者を入国制限していません。
けれども、いつ入国制限をかけるかわからない状況です。
例えば、入国の際に家族の1人だけが症状があって強制的に隔離されるようなことがあったら…。
それがもしも子どもだったら?
考えれば考えるほど、恐ろしくなります。
ブラジルでもアジア人差別が少しある
幸いにも私は直接イヤな思いをしていないのですが、私の周りでは「シネーズ?」(ポルトガル語で中国人のことをシネーズといいます)と、確認されたり、「中国へ帰れ!」と、言われた方もいたりします。
私は2月に子どもを病院へ連れて行ったのですが、「あなたは中国に行っていましたか?」と、まず最初に聞かれました。
中国には行っていないことを伝えたら、いつも通り病院のスタッフは子どもたちに優しい対応をしてくれましたが。
ブラジル入国の際に、かなり長くインタビューされた方もいます。
ブラジルではマスクをつける習慣がないため、マスクをつけて飛行機から降りてくる日本人は、かなり奇異に見えるのだと思います。
まとめ
ブラジルも新型コロナウイルスの感染者が確認され、テレビのニュース番組でも連日取り上げられています。
我が家の春休みは遠出はやめて、子どもたちと近場で遊ぶことにしようと計画中です。
ブラジルは2月22日から25日にカーニバルがありました。
この休みを利用して、早めに一時帰国をしている方もいらっしゃいます。
帰国するかしないかは個々人の判断と、帰国時の状況によるので、何が正解なのかは一概に言えないと思います。
が、子どもたちの友達がみんな元気に予定通り会えることが1番だと感じます。