私はTBSラジオリスナーです。
といっても、TBSラジオにお世話になり始めたのは、10年ほど前インドで新婚生活を送っているときのことでした。
そこから、関東地方に住んだことはないので、専らラジオクラウドで拝聴しております(10年前はポッドキャストでした)。
www.pooja-tenkinduma.work
ジェーン・スーさんについては、「たまむすび」の月1レギュラーで出演されていたときか、土曜日の「相談は踊る」からか、存じ上げるようになりました。
快活で人の悩みの本質を見極めてくれる方という感じで、近くにいたらすごく頼りになるお姉さんなんだろうなと思っていました。
著書も数冊読んでいます。
そんな私の『女に生まれてモヤっている!』についての感想を書きたいと思います。
『女に生まれてモヤってる!』購入前に抱いた不安
この『女に生まれてモヤってる!』は、スーさんとの対談が面白かった中野信子さんとの共著だし、発売当初から気になっていました。
が、私は本著を購入する前に、とても不安なことがありました。
それは、私が「女に生まれてモヤった経験がほとんどない」からです。
しかも、私は現在3人の子どもの母親で、夫の海外転勤の帯同して専業主婦をしている身。
スーさんや中野さんはバリバリのキャリアを重ねている存在ですが、一方の私は女道を突き進んでいるような状態で、「もしかすると私のような、あまりものを考えずに男に食べさせてもらっている女に厳しい本なのでは?」と、考えたのでした。
読了後にモヤモヤしている私
購入する前に懸念していたようなことはまったくなく、私のような無職既婚子持ちの女性を批判する要素はありませんでした。
スーさんが以前言っていたのは、「人生の中でなんだかうまく行かない場面にぶつかったとき、それは全部自分のせいだと思っていたけれど、実は自分が女性だったからこそ遭遇する不具合だったのでは?」という気づきから誕生したのが本著だそうで。
お二人が対談形式で話を進める中で、お互いに幼少時代のことを言及しています。
子どもの頃に自分が周囲から言われて嫌だったことや違和感などを語っているのですが、私にも思い当たることがありました。
私は小学生まで男女の区別なく、できる分野に関しては思いきり力を発揮する子どもでした。
けれども、中学校入学と同時に「目立つ=目を付けられる=先輩からいじめられる」という構造があって、私は息苦しさを感じながら中学生活を送っていました。
これは男女の差がある問題なのか、それとも地域差のほうが大きいのかわかりません。
しかしながら、中学卒業後に女子高に入学したら、息苦しさはまったくなくなっていました。
まさに水を得た魚状態で、女子しかいない空間は心地よかったのです。
自分の住んでいた家からドアtoドアで1時間かけての登下校でしたが、中学時代の友達に会わないことも嬉しかった気がします。
これって、女だから?それとも、地元の視野の狭さが息苦しかったのか?
急に思い出した中学時代にモヤモヤが止まらなくなりました。
男でも女でもなく、人間の個性として
女性性を大いに発揮して3人出産した私ですが、現在「女性」というか、「母親」という世間の期待にプレッシャーを感じている部分があります。
他人に不快な思いをさせないのであれば、母であっても自分のことを大事にして好きなことをして良いのでは?と、思います。
もしかすると、女性のほうが自己犠牲を美化される傾向にあるのかもしれません。
我が家は末っ子が女の子ですが、この子に「女の子だからこれはダメ」とか、「女の子はこうしなさい」とか言いたくはありません。
一方で、女性に生まれてしまったからこそ負わなければならないものは必ずあると思います。
男性よりも防犯に気をつけなければいけないし、さんざん私がやってきた一人旅だって、親から見ると本当に危なっかしいものだからです。
そういえば、「なんで女なのに一人旅が好きなの?出会い求めてるの?」って、よく一人旅をしているときに言われました。
私はたとえパートナーがいても1人で出かけたいタイプなのですが、パートナーに理解されないということはよくあったのです。
ということは、私もやっぱり「女に生まれてモヤった」経験があるのかもしれません。
まとめ
私は娘を生んでいなければ、ジェンダーということに無自覚だったと思います。
ボーっと生きてきたのか、自分のキャリアについて考えることはなく、なんとなく流れに身を任せて現在に至っています。
けれども、我が娘が何かを願ったり手に入れたいと思ったりしたときに、本人の努力や才能で何とかなる世の中になって欲しいと考えています。
私は末っ子が女の子だとわかったときに、とても嬉しかったのです。
きっとかわいいお洋服を着せてみたかったんだと思います。
でも、別に彼女がピンクやフリルを着ない子どもだったとしても、かわいさは変わらないだろうな。
フラットでいるのは難しいけれど、子どもに対しては特に男だから女だからという意識をほぐしていきたいと思います。