転勤妻プージャの日記

夫は転勤族。子ども3人を育てながら東へ西へ引越しをしていく様子を綴ります。

卒業から14年。やっと奨学金の返還を完了させた私が思う、地方出身者が大学進学をするということ。

先日、ずっと眠らせていた株式で60万円の益が発生していたという記事を書きました。
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お金の関係をすっきりさせたいと思った私は、そのままずっと返還中になっている奨学金を繰り上げ返済することに決めました。
借りていた金額は302万4,000円
私が大学進学のために借りた奨学金の金額を目の当たりにして、地方出身者が大学に進学することの困難さについて考えたので、まとめたいと思います。

大学時代の私や家族の状況

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私は大学で学ぶために奨学金をもらっていました。
なぜ奨学金が必要だったのかを含め、当時の私の生活や我が家の状況をまとめたいと思います。

高校3年生のときに両親がUターンを決断

私は高校3年生まで埼玉に住んでいました。
志望校のほとんどが東京にある大学。
このため、大学に進学したら結構距離はあるものの自宅から通学するつもりでいました。

しかしながら、高校3年生の夏に私の祖父が他界。
残された祖母は無気力になり、食事も一切食べない状態になりました。
この時期、実は父が適応障害だとわかります(ずっと家族に隠していたそう)。
いろいろ要因はあるのですが、両親は話し合って九州にある父の実家近くにUターンを決めました。
父は私の大学進学直前に25年間務めた職場を退職したのです。

高校卒業と同時に家族は地方にUターン

私が高校卒業する3月に、私の家族はUターンすることになりました。
私は両親から「こっちの都合でUターンを決めたんだから、大学は一人暮らしで通わせてあげるから」と、言われていました。
当時私には中3と小5の弟がいて、弟たちは両親と一緒に九州へ行くことに。

しかしながら、不幸は続くもので、私は高校3年生時大学受験に失敗。
受けた大学全部が不合格になり、仕方なく私も両親に帯同して九州で浪人生活を送ることになりました。

アパートで一人暮らしして送る大学生活

1年間の浪人生活を経て、無事に行きたかった大学に合格した私。
東京での一人暮らしが始まります。

憧れていた東京での一人暮らしですが、キラキラしたものではありませんでした。
大学に近いマンションは家賃が高く、私は大学から離れた住宅街の古いアパートを借りることになりました。
下には大家さんが住んでいるアットホームなアパート、建物は私より年上、畳の1Kで、家賃は月に66,000円。
(そういえば、以前憧れの東京生活について記事に書いていました)
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私は両親からの仕送りは断りました。
父親給与がかなり減ったのも知っていたし、弟たちの学費を考えると私の一人暮らしは贅沢に思えたので。
両親には学費のみを負担してもらい、生活費はすべて私がまかなうことにしました。
このため、アルバイト2~3本掛け持ちは当たり前。
試飲試食のバイト・居酒屋ホールスタッフ・家庭教師・コールセンターのオペレーターなどなど、いろんなアルバイトをこなしながらなんとか生活をしていました。
そうはいっても、学生時代には友人と飲みに行ったり一人旅を楽しんだりしていたので、ものすごく苦労していたというわけではないのですが。
なるべく無駄を省いてやりくりしていた感じです。

大学時代にもらった私の奨学金について

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いわゆる苦学生だった私は、もちろん奨学金を申請していました。
今回繰り上げ返還したのは貸出型の奨学金。
当時は日本育英会から借りていました。
月額63,000円を4年間で302万4,000円になります。
ありがたいことに利息はつかないので、借りた金額をそのまま返すことになりました。

それ以外にも、毎年30万円ずつ給付される学内の奨学金をもらっていました。
こちらは給付なので返す必要がありません。
4年間で120万円いただいたことになります。

貸出型と給付型の奨学金は4年間で合計422万4,000円
これだけ得ても、生活費をまかなうことはできませんでした。
家賃は66,000円だったので、育英会からの奨学金はすべて家賃に消えるわけです。
年間30万円の奨学金は月額にすれば25,000円。
食費・光熱費・交通費などに充てて、少し余るかどうかというところですね。

大学時代に感じた学生間の格差(自宅通学と地方出身者)

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私の大学は規模が比較的大きくて、自宅通学の学生も地方出身で一人暮らししている学生もどちらもいました。
親は「きっと同じような苦学生が多いよ」と、言っていましたが、実感として私の周りは裕福な子が多い気がします。

自宅通学の学生のほとんどが中高一貫私立出身

大学に入って1番驚いたこと。
それは、自宅通学(つまり、東京の通える範囲内)の子のほとんどが中高一貫私立校出身だったということです。
男子学生は都立・県立高校出身者も多かったのですが、とくに女子学生は中高一貫校出身者が多い印象。
友人のなかには数人小学校から私立という子もいます。
自分が親になってから私立の学校の学費について知り、「あの子はいいとこの子だったんだ!?」と、改めて驚きました。
大学生になると一人暮らしの子の家に行くことはあっても、実家暮らしの子の家にお邪魔する機会はなかったので。
私の6畳和室のアパートを見て、彼女たちはどんな感想をいだいたんでしょうかね?

地方出身者の裕福さが半端ない

私と同じように一人暮らしをして大学に通っていた子ももちろんいましたが、多くの場合実家は裕福という方が多かったです。
「成人式におばあちゃんが100万円する振袖を買ってくれた」とか「家賃以外に毎月10万仕送りが振り込まれる」とか。
お父さんが地元では有名な企業の社長さんで、就職先を斡旋してもらったなどという話もよく聞きました。

もちろん私の視野が狭かっただけなのかもしれませんが、少なくとも私ほどアルバイトを本気で掛け持ちしているような地方出身者はいなかった気がします。

地方から上京、一人暮らしさせて私立の大学に通わせるというのは、かなりの財力がないと無理なのでは?と、思います。
我が家の場合、親の都合で移住した手前娘の進学を諦めさせることはできなかったけれど、もしもともと地方に住んでいたら自宅から通える範囲の大学しか選択肢に入らなかった気がするのです。

地方への移住は本当にお得?

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最近コロナ禍ということもあり、地方移住の流れが増しているように思います。
実際私が住んでいる地域でも、移住促進が盛んです。
移住推進の謳い文句としては「子育てに最適な環境」というのがあります。

「子どもを自然豊かな場所で育てたい」「農業や地域の産業を生かした自営業をしたい」という方にとって、地方移住はよい選択になるのでしょう。
都会に比べると地方は家賃も安いし、子どもは保育園や幼稚園に入りやすい環境にあります。
子どもが小さいうちは、地方での生活もよいのかな?と、感じます。

しかしながら、子育て環境のよさとは、幼少期だけを対象に判断できません。
いま現在地方に住んでいる私が懸念するのは、高等教育の選択肢の少なさです。
通える範囲にある選択肢が少なくて、高校生か大学生かになるときに子どもは家を出ていかなければなりません。

そのうえで、私自身が東京の大学を卒業するのに背負うことになった借金(奨学金)300万円超の重みをあたらめて感じます。
この300万円はすべて一人暮らしの賃料に消えた金額なので、もし大学へ通える範囲に住んでいたら必要がなかったお金なのです。

もちろん、大学に行くことが「正」ではありません。
けれども、子どもがもっと学びたいと思ったときに、行かせてあげられるようにしておきたいとは思っています。
我が家の場合子どもが3人いるので、地方で定住することは少なくとも「300万円×3人=900万円」のデメリットを背負っていることを心に留めておこうと考えています。

まとめ

ここまで地方出身者が大学進学するときの金銭面での苦労などを書いてきましたが、実は私は現在家族と地方に定住を計画中です。
何度も引越&転校を繰り返してきた我が子が「もう転校しなくない。ここにいたい」と言い出したのがきっかけ。
地方から進学する厳しさを知っている私としては、かなり苦々しい気持ちでハウスメーカーの資料を眺めています(田舎ではファミリー向け賃貸が少ないため)。

そんな母に息子は「大丈夫だよ、これからはSDGsの時代。どこにいても学べるんだよ」と、ガッツポーズで言いのけてくれました。
そうだね、SDGsの時代だね。

時代は変わっているのに、私はまだ古い価値観に縛られているのかもしれません。
けれども、やっぱり先立つものは必要だと思います。
奨学金を繰り上げ返還したけれど、まだまだ電卓を叩き続ける時間は続きそうです。

学資保険にプラスして、ジュニアNISA始めるつもりです。